ちろる

クリスマスドロップ作戦 ~南の島に降る奇跡~のちろるのレビュー・感想・評価

3.6
議員補佐官のエリカが、予算削減の調査のために軍用機で島々にプレゼントを配る「クリスマスドロップ作戦」の調査に島を訪れ、新たな価値観を知っていく。

ヒロインのエリカはとにかく仕事人間、超がつくほど生真面目。
着実に任務を遂行し、南の島にそぐわない真っ白いスーツで降り立ったエリカにとって、こんなロマンスが待っているなんて一ミリも思わなかっただろう。

合理的な考え方のエリカはこのクリスマスドロップ作戦とやらを閉鎖させるため予算削減のターゲットにするとはりきっていた。
予算報告書をくれ、島の案内をしてくれたアンドリューに島を案内をしてもらいながら、エリカは作戦を閉鎖させる理由を探していたが、クリスマスドロップ作戦を体験して知れば知るほど、この作戦がどれほど大切なものかを知る事になる。

真っ白い美しさビーチや島の人たちの温かさに触れ、島が大好きになってしまうエリカはアンドリューとの[予定外の]ラブロマンスも始まって、もう以前のように恋愛より仕事、感情より合理性のエリカはどこにもいない。

いかにもアメリカ兵!っていうマッチョのイケメンアンドリューと、こんな美しい海を目の当たりにして、心が溶かされない独身女子なんていないよね。

さらに、税金を使うのではなく、人々の好意で集められた物品を集めて、低空飛行の訓練と併せてクリスマスドロップ作戦を行う実情を見せられて、グゥの音も出ないどころか、なんで素晴らしい試みなのだと感心してしまう。

このミクロネシアの島々で行われているクリスマスドロップ作戦、60年近くも行われている人道的作戦だという。
恥ずかしながら私全く知らなくて、素直にすごいなって感動。

のちに島に上陸して、エリカのようにサンタ号に乗った議員は、喜ぶ島の人々の笑顔を見て心を動かされる。
日々に忙殺されて、予算に追われ、なぜ自分が議員になったのかの大義を思い出させてもらえてエリカと同じように大事な事が何かたどりついたのかもしれません。

アメリカ軍兵士と議員補佐官というちょっと固い?職種の2人が織りなすラブストーリーですが、伸びやかな南の島が舞台ということもあって、気持ちいい風がこちら側に流れてくるよう。
ぎこちない恋模様が、とっても微笑ましいラブストーリー。
南の島が舞台なのでクリスマスっぽさが少ないですが、たまにはこんなのもありかな、、、。
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