愛してるって言っておくねのジュライのレビュー・感想・評価

一切セリフなしのアニメーション短編で描かれるのは、子どもを銃乱射事件で失って以来、殻に閉じこもり、自分自身とも相手ともうまく対話できていない夫婦。

なんだか『風が吹くとき』を思い出しました。ストーリーは全然違うんだけど、切なさとか痛ましさの方向性がちょっと似てる。

全体的に薄い色彩でまとめられているのに、あるシーンでドーンと大きく配置されたアメリカ国旗の赤と青だけがくっきりと鮮やかで、監督による「これがアメリカという国の現状だ」という痛烈な批判が感じられる。