ぶみ

ダーク・アンド・ウィケッドのぶみのレビュー・感想・評価

3.5
「それ」は邪悪で、私たちを屠るもの。

ブライアン・ベルティノ監督、脚本、マリン・アイルランド、マイケル・アボット・Jr等の共演によるホラー。
父の病状が悪化したと聞いた姉弟が実家を訪れたところ、巻き起こる不可解な出来事を描く。
主人公となる姉ルイーズをアイルランド、弟マイケルをアボット・Jrが演じているほか、ザンダー・バークレイ、ジュリー・オリバー・タッチストーン、マイケル・ザクスト等が登場。
物語は、久しぶりにテキサスにある実家に帰った姉弟が、両親の様子がおかしいことに気づいた矢先、母が首を吊って亡くなるという衝撃のスタートで幕を開けるが、基本的に、人里離れた農場である実家を舞台としているため、ワンシチュエーションものとも言えるスタイルで展開。
以降、映像然り、効果音然り、ホラーの定番演出により、様々な奇妙な出来事が巻き起こるのだが、中でも母親が亡くなる前に料理するため包丁を手に取るシーンはトラウマレベル。
また、羊や神父が登場するため、宗教的な世界観が漂いつつも、難解なものではなく、得体の知れない何かがいる純粋なホラーとして楽しめるのも間口の広さを感じさせてくれるところ。
原題の直訳が、暗闇と邪悪であるように、暗闇に潜む邪悪な何かに苛まれる人々の姿に戦慄を覚えるとともに、途中からアイルランド演じるルイーズが、松島尚美にもJUJUにも見えてきた一作。

来るなと言ったのに。
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