記録。
怒りからの逃走。
馴染みの薄いデンマークの移民事情。調べれば調べるほどに複雑な模様。そんなバックボーンを下地にする社会派クライムアクション。
嫌疑不十分なままに拘束された移民青年を巡ってヘイトを募らせていく移民たち。さながら導火線に火が着いたような状況で張り詰めた空気感が伝わる。
これはなんとなく邦題から醸し出される派手なアクションを満喫しようと考えるとダメな作品。
「警察 vs 暴徒市民」という構図は嘘ではないが、vsてのは互角かそれに近い、要するにどちらに軍配が上がるのかという未知数な期待を掻き立てるワードだろう。
コレに対し本作で物語を牽引してく警察官は2人。たった2人だ。結局発生する暴動の中で2人は孤立無縁での脱出を強いられる状況に。んー、そうなるもんかぁ…?
これ企画はもっと前のようだけど、公開タイミング的には所謂BLMと符合するセンシティブな側面を持つ作品。
それにしてはなんかゾンビサバイバル映画みたいなフォーマット(極論だが)に感じちゃって、個人的には思ったより好めませんでした。