やっぱりユ・アインはいい。一言も発することなく、表情だけでここまで演技ができるものか。役づくりで増量しぷよっとしてる。
卵の移動販売を業としつつ、闇社会から半ば無理やり依頼される死体処理で生計を立ててきた底辺の男たち2人。ひょんなことから身代金目的の子供の誘拐に巻き込まれ、さらに不運が続き、人身売買にまで…。
しょうがなく預かった少女との擬似家族的な愛情を持ち始めるテインと、囚われの身ながらストックホルム症候群を発症して思わせるチョヒの揺れ動く感情。
この物語には幸せな人間がひとりもいないが、彼らを切り取る映像は美しく、シュールな笑いも散りばめられ、中でも5人が庭で遊ぶ一瞬の幸福が忘れられない。
そしてもう一度言うけど、
やっぱりユ・アインはいい。
