りー

ドライブ・マイ・カーのりーのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

3時間の映画だが、映画の世界に没入して気づいたら終わっていた。
最初は「この物語はどこに進むのだろうか」と少し戸惑うところもあるが、あるシーンから一気に引き込まれる。
濱口竜介監督の脚本にはきちんと村上春樹のエッセンスが散りばめられていて、村上春樹のファンにも楽しめる映画となっていた。
ここ数年の邦画ではNo.1だった。


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公開されたのでネタバレレビューも。

家福の妻、音の口から語られる好きな男の子の家に忍び込む女の子の話、家福がまだ耳にしていない続きの部分が高槻の口から語られる映画史に残る車の中の会話のシーン。
家福が患う緑内障だったり、序盤のシーンがここと繋がってきた時震えるほど感動した。涙が出た。
家福がその繋がりを認識した瞬間の演技も素晴らしく、ただただ興奮した。
なんと凄まじく高いレベルの脚本なんだろう。
村上春樹の「女のいない男たち」の中のドライブ・マイ・カー、シェエラザード、木野、3つの短編が引用されているとのことだが、その合わせ方も素晴らしい。
この脚本を超えられるもの、今後10年の邦画で出てくるのだろうか。想像がつかない。
りー

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