このレビューはネタバレを含みます
原作を読んでの理解はあまり出来なかったのですが何か心に引っかかることがあり、映画だったら解決するかもとプレミア上映会に参加して鑑賞しました。
最初15分は正直「あーやっぱ退屈だ。」「登場人物ほぼ全員にいらいらする。」とネガティブなことばかり考えていたのですが1時間を超えるあたりから不思議と出ている人物一人一人の挙動から心を読み取りたくなり、想いを追いかけるので必死になりました。
そしてドライバーの女性が言う「奥さんの全部が本当なんじゃないですか。本当じゃダメなんですか。」という台詞。
まるで自分に言われている様な気持ちになりました。
闇の部分、光の部分、そんなのはなくて全部がその人の本当でありのままなのだと受け入れることは簡単そうに見えて怖くて難しい。
だけどそれが出来た時、わたしたちは人を赦すことが出来る。
辛いこともひたすら厳しい世界も耐え忍ぶしかない、大切な人を失っても私たちは私たちの人生を生き続けるしかない。
静かで抑揚が大きくある映画ではありません。だけど観た後、大切な人に大切だと伝えたくなる様なそんな映画でした。