東京国際映画祭学生応援団

ドライブ・マイ・カーの東京国際映画祭学生応援団のレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
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カンヌ国際映画祭で脚本賞他、計4部門を受賞した濱口竜介監督渾身の1本!

突然妻を失った喪失感から抜け出せない主人公が、人々との交流を通して、過去と向き合い再生していく物語です✨

人間の微妙な心の変化を的確に捉え、丁寧に丁寧に表現している、そんな映画です🚗

この映画の主人公は舞台俳優兼舞台演出家です。そのため、物語はほとんど彼の手がける舞台を中心に展開されていきます。

何より面白いのは、この映画内舞台で使われる実在する戯曲の台詞が、映画の中に何度も登場する点です😮

この戯曲の台詞は、戯曲としての台詞に留まらず、登場人物の心理を反映したり、登場人物に影響を与えたりと、2重の役割を担っているように感じました。まるで、言葉が生きているようなそんな感覚になりました。

ほぼ3時間ありますが、時間の長さは全く気になりませんでした。時間をかけるからこそ、それぞれの人物が深く掘り下げられており、とても見ごたえがありました。

そしてなにより、エンドロールを迎えたとき、不思議と心が軽くなり、とても前向きな気持ちで映画館を出ることができました。こんな気持ちにさせてくれる映画はなかなかないと思います!!

《鑑賞者:たくみ》