このレビューはネタバレを含みます
京都シネマにて鑑賞。
3時間という上映時間も気にならないほど没入できました。
原作は読んでいるので、映画化によって素晴らしくなった点を。
まず、撮影が最高。素晴らしいショットの連続でトヨタサーブ900が欲しくなってしまいました。
また、家福が身を投じるチェーホフの「ワーニャ伯父さん」を詳細に描くことで、人生を演じることの苦しさ、コミュニケーションの困難さを見事に表出している点も痺れました。
村上春樹ファンではなくとも、多様な角度から楽しめる作品だと思いますが、もし先に原作を読まれる場合は「女のいない男たち」所収の他作品も読んでから鑑賞されるのをお勧めします。