ひろさん

ドライブ・マイ・カーのひろさんのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.5
「カンヌ国際映画祭で脚本賞を取った」というので期待して観、記憶に残るシーンは色々あるが、期待が大きかった分、もう一つであった。
音と高槻の二人と家福悠介がやり取りする前半のテンポは良かったが、みさきの北海道の実家跡を訪れる後半はだらだらと長かった。そばにいた者を亡くした二人旅での心の変化を描いているが、SAABとはいえノーマルタイヤで冬の北海道を走るのは現実的ではなかった。
音の死因や広島での演劇祭など、村上春樹の原作とは全く異なった脚本なので、みさきの実家を北海道に拘る必要は無かったのではないかと思う。
最後のシーンは、頬の傷が無くなり表情も明るくなったみさきの韓国での生活が色々想像できて良かった。
非常にクールな渡利みさきを演じた三浦透子は、平松恵美子監督の「あの日のオルガン」ではちょっとおっちょこちょいな保母役であった。
ひろさん

ひろさん