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ドライブ・マイ・カーのKSのネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

うわー。めちゃくちゃ良い映画だったな。感情がとっ散らかってレビューできないので個人的な鑑賞記録を。

曇もりだった日の夕方に降る、冷たい俄雨のような、仄暗く湿度のある映画でした。少し緊張感のあるピンと張った雰囲気で、飽きることなく3時間完走できました。

脚本(村上春樹のちょっと不思議なセリフ回しだけど)、監督、演出、役者、撮影、そして音楽の全てが奇跡的にマッチしていましたね…これは誰を褒めればいいの?プロデューサー?コーディネートした人が天才すぎて、邦画が今まで頑張っても届かなかった景色に見事に到達されたという印象です。

その中でも特に、音楽が作品のレベルをグッと引き上げているように感じました。どのシーンもミドルテンポのbgmで、展開も抑揚も少なく抑えているのに耳に残り続ける。これも日本にありそうでなかったやつ。この映画には何人の天才が関わっているのでしょうか…

印象に残ったシーンは暗闇の中の岡田将生。空洞が見つめ返してくるような恐ろしい魅力は、まるで吸血鬼のよう!催眠術にかかったかのように、彼から目が離せなくなってしまいました…。

ヤツメウナギの話はブンミおじさんの森を少し思い出しました。音楽の雰囲気も似ているかもしれません。
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