ワーニャ伯父さんのテキストと絡み合うように進行する物語はとても面白い。多国籍、多言語で伝わっているのかいないのか、コミュニケーションとは何かを問うような舞台演出自体も面白い。コミュニケーション不全は村上春樹作品の本質でもある。
ただ、個人的には大切な誰かを失った辛さみたいなものについての感情はあまり伝わってこなかった。とにかく論理的かつ常識的なんだよね。
その中で、高槻のちょっとヤバい感じは良いアクセントになっていたかな。
追記:「ワーニャ伯父さん」を読む。喪失感というよりは虚無感、そして何に救いを求めるかの物語であった。音はセレブリャコフか。
