｢文学｣に押し潰されそうになって
無音になった瞬間に息が出来なくなって、脳が熔けた
残された者の向き合い方、相手への、自分への
要素が多すぎるのにそれを上手くまとめあげて立体的なストーリーに仕立て上げてる
見ている中でメタファーの応酬に何個も気付きがあったけど、長いからそれを理性的には覚えていられなくて、なのに見たあとの余韻の中にはそれがしっかりと残ってる
この作品、果たして原作の｢ドライブ・マイ・カー｣が本当に原作と言っていいのか問題が発生していますが、ものすごくいい、原作読者が全く不快にならない脚色のされ方がなされていて本当に素晴らしかった
みさきと家福の擬似親子的な関係の発展、マイ・カーに残る音の不確かだということだけが確かな記憶(霊)の鎮魂
シェエラザード(音)のアフターセックスストーリー、泥棒の左目、家福(の左目)か、潜在意識の記憶
やつめうなぎは音？家福？どちらもの性器？
ワーニャ伯父を通したメタ的視点、物語全体のメタファー
フィルムで霊を再現する試み、黒沢イズム
傷つくべき時に傷つかなかった男が喪失からの解放へと向かう
なんだ、家福の覚醒の話か、これ
結局こうやって理性的に捉え始めたらつまらなくなっちゃうんだろうな …
