あも

ドライブ・マイ・カーのあものレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.5
邦画では珍しいロードムービー。
村上春樹読んだことない人間の勝手な偏見だけど、村上春樹みをとても感じた。笑
オープニングシーン含め、官能的且つ情緒的に物語を紡ぐシーンは結構インパクトある。

舞台の脚本読みが多く占めることもあり、全体的に言葉選びが詩的で、私がむかーしから気になってる西島秀俊さんの棒読み感が逆にそういう舞台演技っぽくて合っていた。

インターナショナルで独特な雰囲気に置いてけぼりになりかけたりもするけど、実は結構シンプルなんじゃないかと思っている。
タイトル「Drive My Car」というのは「自分の人生を自分で舵を切る」っていう意味で、一番見たくないところからは目を背けて保身していた家福が、音に向き合って舞台に再び立つという成長物語であり、家福のドライバーである渡利がラストで韓国で運転しているシーンも、まさに彼女が人のためでなくようやく自分のために運転をしている=自分の人生を生きていることの表れだなと思った。

人の心を見たければ自分を深く見つめ直すしかない、って確かに。私も車は大好きだから、自分のためのロードトリップ悪くないな。
あも

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