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ドライブ・マイ・カーのかんぱんのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
5.0
主人公が過去をどう受けいれ、
その過去を背負ってどう生きていくか。

原作未読のまま本作を見て、正直、初見で見た時は睡魔に襲われる箇所が所々ありました。しかし、この作品を見て、向こう1週間程、この映画に出てくる情景やセリフ、空気感などがずっと脳裏にこびり付いていて、まるで実体験の記憶の様に胸に残るなにかがある作品でした。

演劇の脚本家が物語の主人公であり、主人公 福造の人生とチェーホフの戯曲「ワーニャ伯父さん」の2つの物語がリンクするような多重構造に感じる脚本。

しかし、構成は決して複雑ではなく、タイトルにもあるように真っ直ぐな道をドライブしているかのように綺麗に時系列に沿って物語が展開していくので、とても見やすかった。

アカデミー賞の作品なだけあって、映画にこめられたメッセージが決して1回見ただけでは汲み取れない内容なので見る歳によっても見方が変わるし、深く考えてみれば様々な深いメッセージも感じられる何回見ても楽しめそうな名作でした🎞
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