淡々としてはいるけど、ちゃんとそこかしこに物語のフックがあって3時間飽きることはない。
ただ、本当に水のような透明感でスーッと私の中を通過していったのできっとそのうち忘れるだろう。
それはきっと私が彼らのような逃れられない強い喪失を味わったことがないからだとも思う。
だとしたらそれはきっと「幸せ」なのだ。
自分のつらさ、痛み、怒りや悲しみを自覚し、自分を知ることで初めて相手を思いやれること。
それは本当にそうだと思うし、このメッセージ性は作品の中で一貫していたと思う。
映像と石橋英子さんの音楽が美しかった。