メイマーツインズ

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期のメイマーツインズのレビュー・感想・評価

4.2
【名作を観ようシリーズNo.106】


フランシス・フォード・コッポラ監督自ら再編集したディレクターズ・カット版。
正直、存在さえも最近まで知らなかった(苦笑)
劇場版は数回鑑賞。
”PART1〟”PART2〟の流れで、
U-NEXTにて初鑑賞。


約30年前当時、”PART1〟に魅せられたものの、”PART2〟は難しく感じ、良さがイマイチわからなかった。
10代の自分には”PART2〟の大人の世界は早かったのだろう。
そして、”PART3〟の日本劇場公開時に、高校を仮病で休んでまで映画館に行った記憶が甦る(笑)
その時の感想は、…🤔
前2作が偉大すぎて。
”PART2〟と比べて構成がシンプルでわかりやすいけど、世界観も薄く、展開に深みがない。
前2作で魅了された映像の質感、芸術性を”PART3〟から感じない。
同時期のマーティン・スコセッシの”グッドフェローズ〟が素晴らしい作品だったこともあり、
”PART3〟のイメージはどんどん薄くなっていく…

やはり、ロバート・デュヴァルが出演していないことが大きい。
彼が演じるトムという日蔭の存在があったからこそ、マイケルがより光っていたように思えるからだ。
出演交渉で揉めたらしいが、本当に残念でならない。

”ファミリーを合法化し、表舞台で人を操れ!〟という父ビトーの遺言。
マイケルは達成したように思えたが、表舞台で登りつめるほど濁っていく景色。
コルレオーネを背負う彼の宿命。彼に待っていたのは悲劇だった…

オープニングとラストが変わっているが、マイケルの自戒色が強かった劇場版に比べ、物語に入りやすい。
登場人物ひとりひとりの存在が、編集によって劇場版より生かされているように思える。

ソニーの息子ヴィンセント役のアンディ・ガルシア。ワイルドな胸毛といい、イケイケで気性の荒かった父親ソニーを彷彿させ、まさにハマり役。ディレクターズカットでは存在感が上がっている。
女帝の雰囲気漂うコニー、マイケルとケイの関係性…
編集により、コルレオーネ・ファミリーの品格が甦る。

PART3の舞台にもなり、”ゴッドファーザー〟シリーズでは重要な場所で聖地でもあるシチリア。
5年前に奥さんとのヨーロッパ旅行時に、シチリアを1日廻る予定だった。
”ゴッドファーザー〟フリークの自分のわがままを聞いてくれたのだが…
なんと搭乗直前にシチリア行きの飛行機にトラブル発生‼︎
日程の関係で泣く泣く諦めた…(涙)
いつの日か必ずシチリアに行くぞ〜😤


クライマックスでのマイケルの悲痛な叫び…
彼の人生はなんだったんだろう…

映画史に燦然と輝く壮大なマイケル・コルレオーネ物語、ここに完結‼︎