こーた

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期のこーたのレビュー・感想・評価

4.1
晩年のマイケルを描いた最終章。父ビトの後を追うように、ドンを従え栄華を誇るマイケル。本作では今まで見せてこなかった彼の人間性が露わになっており、身体・精神共にボロボロな彼を死神がさらに追い詰めていく。兄ソニーの息子、ヴィンセントがキーマンになっていて、ソニーの暴力的一面を受け継ぎつつ、かつてのマイケルを彷彿とさせる手腕を魅せる。そして次のドンとして成長していく姿を予感させることからも、1作目とのミラーリングになっている様な印象を受けた。
前作までに比べると神父への告白など、やや感情表現の演出がチープに映ったのかもしれないが、分かりやすさとトレードオフな気もするので難しい。
オリジナル版よりもスッキリしたというが、個人的にもかなり分かりやすい編集だった。ラストでタイトルが腹落ちする。マイケルのしてきた罪を考えると、やはり自らの死よりも愛するものの死の方が真に彼を地獄に突き落とすのだ。
こーた

こーた