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『きっと大丈夫』に投稿された感想・評価

カツマ

カツマの感想・評価

4.2
走馬灯のように大切な人の姿が見える。ふとその人に抱き締められた懐かしさが、始まりのようなスポットライトに重なった。人生は何が起こるか分からない。停滞のような事件でも、人生を変えるほどの幸福を連れてくることもある。大丈夫だよと誰かに囁かれているような、ひと息の夢と刹那の想い。目覚めた時、新しい景色が広がっていることを願わずにはいられなかった。

今年はオンラインでの開催となっているイタリア映画祭、厳選された3本の新作の中の一本がこちら。脚本家として名を成し、現在は監督としても活動するフランチェスコ・ブルーニがメガホンを取り、ローマ国際映画祭のクロージング作品にも選出された注目の最新作である。名優キム・ロッシ・スチュワートによる枯れつつある演技も味わい深く、シリアスなテーマをコメディタッチに上手く飾り付けた作品だった。

〜あらすじ〜

落ち目の映画監督のブルーノは離婚したばかりで、娘や息子にとっての模範の父親にもなれずにいた。そこに追い打ちをかけるように白血病と診断され、入院生活を余儀なくされてしまう。まずは骨髄移植のためのドナーを探さなくてはならないが、娘も息子もアレルギーがあり不適格で、ドナーの確保は難航を極め始めていた。そこへ唐突に父から連絡があり、ブルーノは渋々ながら会いに行くと、何と自分には腹違いの姉がいることが発覚。父の秘密を暴露され狼狽するブルーノだが、結局ドナーが見つかる目処が立つことはなく、会ったこともない姉の消息を調べてみることにするのだが・・。

〜見どころと感想〜

白血病と診断され、ドナーを探すというシリアスなテーマを扱いつつも、イタリア映画らしいテンポの良さとユーモアを大いに交えており、重さは皆無。病気を克服する話、というよりも家族の再生物語に軸足を寄せており、幸せな余韻を残してくれる作品だ。物語はシンプルで分かりやすいため、100分ほどの上映時間はスムーズに進行していくことだろう。

この映画はキャラクターの個性を際立たせるのが非常に上手い。主演のスチュアート演じるブルーノは自分の繊細さにコンプレックスがあり、どうにも冴えない。過去のエピソードも悉く情けないのだが、それがクライマックスの感動の伏線として効いてくる。優秀で頑張り屋さんの娘も、もろに父親に似てしまった甘えん坊の息子、そして中盤から登場してくるドジっ子な親族のキャラクターもそれぞれ際立っていて、それぞれに楽しい。そこからは、イタリア映画特有の人間らしさと滑稽さが、巧みにコメディとして引用されているのを感じる。

『きっと大丈夫』というタイトル通りの映画なので、そのつもりで最後まで見てほしい。結局、何で離婚したの?とか、どんな映画を撮っていたの?とか色々なクエスチョンが浮かぶけれど、それはあまり重要ではなくて、細かいことを吹っ飛ばすほどの家族愛のエネルギーに酔いしれて、この楽しいイタリア映画を堪能してほしいと思いますね。

〜あとがき〜

今年のイタリア映画祭3本目の鑑賞は選りすぐりの新作の中からセレクト。フランチェスコ・ブルーニはコミカルなドラマ映画を撮らせたら、現在のイタリア人監督の中でもピカイチかもしれませんね。

シリアスにスタートしたかと思いきや、ドタバタとしたファミリーコメディを通過して、感動的なクライマックスを用意する。オーソドックスですが、エンドロールを眺める頃には清々しい気持ちで物語を後にすることができるでしょう。

ブルーニの新作をこんなに早く配信で見れたのはありがたかったですが、このクオリティの高さならば、何とか劇場公開へと繋げてほしいと思いますね。イタリア映画祭の配信もいよいよ20日まで。まだあと1、2作品は見ておきたいところです。
lily0x0

lily0x0の感想・評価

4.0
2020イタリア映画祭🇮🇹
オンライン配信作品🎥
(誰でも1200円で12/20まで観れますよ♪)

個人的に絶対に観たーい🥺って思っていた内容でしたので鑑賞👀

簡単に言うと、白血病が発覚してドナー探す主人公の話。
それはもう、思うところがたくさんだったで、この作品の評価には個人的な思い入れが含まれていますが、映画としてもとてもよかったです。

★あらすじ
主人公のブルーノは、ひょんな怪我(これがまたしょーもない笑)で鼻血がなかなか止まらなくなったことから、病院で検査を受けます。
MDS(骨髄異形成症候群)という白血病手前の状態だと発覚。
そのため、幸い時間には猶予がある状態。
骨髄移植のためにドナー探しに取りかかります。
子供はアレルギーがあり、ドナーには不適…
骨髄バンクでもなかなか見つからず。
兄弟はいないと思っていたら、父から実は姉がいることを告白されて…


★感想
ブルーノが、発症してドナーを探していく中で、幼少期の思い出や、家族について考えたり、生きることについて考えていくのですが、その過程がとてもよかった。

101分と短めで、無駄なく見やすい。
ハッピーエンドなので、辛くて重いのが苦手な人にもおすすめです🙋‍♀️

私事ですが、5年間血内ナース💉として
化学療法、移植@無菌室、移植後、再移植などなど看てきました🩸
5年間働いて、記憶に残っている思い出と言えば、この映画で言う15%の方に含まれる、移植が成功しない人やドナーが見つからない人、移植しても再発した人、GVHD(拒絶反応ね)で亡くなった人のことばかり。

生きたいと願って、治療も頑張って。
それでも家族を残してこの世を去らなければならない人たち。
もちろん辛いお別れにも立ち会いました。
(看護師は死に慣れててるから泣かないとかそんなことないよね。
泣いてる場合じゃないときはあるけどさ)

劇中言ってたみたいに、本当にうまくいかない人って15%なの?って思ってしまって。(イタリアは成功率高いの?)
どうしても、うまくいかない人が多い気がしていたんですよね。

けどさ!!!!
最後の船の旅行のシーンで、少し救われました。
あ、ちゃんと、成功して元気な人もいたなぁって。。。
思い出したんですよね。
辛いとか悔しい気持ちが強いから、うまくいかなかった人がたくさんいたような気がしていただけなのかもなぁって。

移植してからもう何年経ちましたってわざわざ会いに来てくれた人とか
移植乗り越えて退院時にありがとうってピアスくれた人とか
退院時にお手紙くれて、卵かけご飯が食べれるようになったら(治療中は生卵だめだから)一緒にご飯に行きたいですって連絡先くれた人とか。
退院時お世話になりましたって私に伝言残していった受け持ちさんとか。
移植後、外来に通いながら毎回ケーキ焼いて持ってきてくれる人とか。笑
いたなぁ。。😢
(同期はそれぞれ誰のことか分かるはず)

なんか救われたなあ。
あんな船旅すごく素敵。
移植後一生懸命生きて毎年戦友と会うの。
同じ苦しみを乗り越えた人たちが繋がるのいいなぁって思いました。
女医さんもとっても素敵。
担当看護師ニコラも素敵。
ついでに言うと無菌室も私がいたとこよりも素敵だった。笑

ブルーノのお話については映画を観てください❣️
ネタバレになるから書かないけど、闘病を通して彼には得たものもあった。
それがよかったです。


★追記
久しぶりに医療的なことに触れていろいろと思い出せたのも面白かった。

マルク(骨髄穿刺)は腹臥位だと思うんだけど、劇中あれじゃルンバールだよね?
ドナーの骨髄採取は局所麻酔じゃなくて全身麻酔だよ?(数十回刺すからね)

というツッコミもできた。笑

医師が移植患者を集めて年に一回船旅するのも、イタリアだからかな?
少なくとも私の知ってる病院や医師はやっていない。
すごいなー。
そして、病院に映写室なんてまずないからね。
すごいなー。

そして無菌室が綺麗だし、カメラあればそりゃ監視できるから、ドア閉められるよね、なるほどねーて思った。
(私のとこトイレのときだけカーテン閉めてて刑務所みたいだったよ)
あと、日本の病院の窓は、転落とか怖いからあんな全開に開かないようになってるよーとかね。

観てよかったです❣️
いち麦

いち麦の感想・評価

5.0
イタリア映画祭2020 オンライン配信。臨床や移植免疫学の専門用語など、ブルーノの治療法に関する知識があると早々に結末が見えてしまう。それでも不安演出が巧みなうえ、人間描写と難病話に家族の再生と結びつきのドラマがしっかり織り込まれていて引き込まれた。良作。

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