菩薩

サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイスの菩薩のレビュー・感想・評価

5.0
日頃からSun Raの宇宙に興味・関心・心当たりがあるか否か、Arkestraの字面を見て「あぁ」と思うか「間違いでは?」と思うかにより評価が正反対である事は必至であろう。後者にとっては変な格好した変なおっさんが変な事言ってる様にしか見えないだろうが、前者にとっては映画だ思想だ云々以前にただの「説得力」でしかない。ケネディが人類を月に送ると演説してより有余年、その開発現場でどの様な差別が横行していたかについては他の作品に譲るとして、Sun Raはその様に世界中で虐げられるブラザー達に救いの手を差し伸べ、既に世界が終わりを迎えている事にまるで気付けていない人類に警鐘を鳴らす。何より「ブラック」であったのがSun Raの元での労働条件であるのはおそらくご愛嬌、Sun Raの目指す宇宙の均衡は報酬などと言うチンケな物よりもっと崇高な位置にある。悪しき白人資本主義的価値観との決別、ピースフルでソウルフルな偉大なる大宇宙との喜ばしき統合、音楽は波動、Sun Raは神話、松崎しげるは江戸川区出身、字幕監修:湯浅学!!!これを仏教のフィルターに通したのが森三中・黒沢さんの千手観音かずこ。
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