このレビューはネタバレを含みます
なんだろう、途中からめちゃくちゃ面白い。
前作と同様に家庭に入り込んで娘を演じる流れなんだけど
前作見てると先入観で「あーこの家庭めちゃくちゃになるな」って思いながら違うベクトルにめちゃくちゃになってる!
まぁエスターの秘密とかは前作見てれば分かってるのでそれ以上に奇抜なアイデアは出てこないと思ってたので舐めてました。
エスター自身もヤバい奴だけど今回エスターが入り込んだ家庭がなかなかにヤバいっていう
母親がエスターに負けないくらいやべーやつで自分の欲望の為に逆にエスターを利用しようとする。
これはなかなか超展開でめちゃくちゃ面白かった。
そこからの家庭内の駆け引きは奇妙でありながら緊張感もあって最高だった。
女の戦いであり、モンスター同士の戦いであり、フレディVSジェイソンとか、平成ゴジラシリーズとか、そういう系統の娯楽作品に成り上がっている。
正直、この時点でホラーというよりサスペンスよりになって怖さは半減するんだけど面白いので気になりません。
というか今作のエスターはやたら詰めが甘いところがあって車で逃げたと思ったら呆気なく捕まったり、殺そうと思ったら一般通過爺に邪魔されたり、オウムの名前間違えたり、大事なところで入れ歯がポロってなったりと笑える。
怖くないし、むしろ前作より可愛げがあるね。
思えば序盤の脱獄シーンもエスターが「頑張ってる」ところを見させられるので「これは応援すればいいのか?」と戸惑う。
悪の存在なのに応援させられるのはゴジラとかそういう系統見てる雰囲気に近い。
怖さを求めて見ると違うってなるかもしれん。
あと欠点を挙げるとすれば「前日譚」なので前作見てると今作で超展開をもってしてもある程度オチが読めてしまうところかな。
ラスト付近はやはり物理的にバトルするんだけど勝つ方が分かってて見るバトルってのはヒーローものを見てる感覚になる。
ただ「トドメを刺して来なさい」って脳筋なセリフまぁまぁ好き
お父ちゃんがただただ可愛そうだった
妻も息子も娘も全員クソ野郎ってキツい
ラスト付近に出てきたエスターと星を見上げる絵がとても切ない。