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あの夜、マイアミでのcookieのネタバレレビュー・内容・結末

あの夜、マイアミで(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

あの夜、あの4人がハンプトン・ハウス・モーテルの一室に集まっていたのは確かな事実。そこで何が語られたのか。
地味ながら、とても深い作品。

会話はフィクションだが、彼らの実際の状況を織り交ぜて語られる内容には、今まで自分が考えていた黒人差別とはまた違った視点から訴えかけるものがあった。
特に、マルコムXと二人だけのシーンでのジム・ブラウンの言葉はとても印象深い。黒人の間でも優劣のような意識があったり、正義感溢れるマルコムXが偽善的にも感じられたり、私自身にも偏った見方が潜在意識の中にあるようにも思えたりと、感じ入るものがあった。

4人の黒人成功者は、公民権運動に関してそれぞれ別のアプローチの方法をとっていた。

マルコムXの死に関しては言及されていたが、サム・クックはそれよりも3ヶ月前に事件で亡くなっている。

サム・クックの死後 約20年を経て漸く発表された、観客の多くが黒人という中で録音されたライブアルバム「ハーレム・スクウェア・ライブ」を聴いてみたた🎧
マルコムXがボストンで見たと話していたあの曲は "Chain Gang"🎵
「ウッ!アッ!」は、鎖に繋がれた労働者の声のようにも聞こえる🎤

因みに、プリテンダーズのヒット曲“Back On The Chain Gang”(=鎖に繋がれた囚人に逆戻り)の中に似たような声が入れられているのは、サム・クックの曲を意識しているようだ。
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