みきわめとおる

Helplessのみきわめとおるのレビュー・感想・評価

Helpless(1996年製作の映画)
4.0
青山真治監督のご冥福をお祈り申し上げます。

青山真治監督は、映画監督であり、
小説家であり、音楽家であり、批評家であり、大学教授であった。

私は、菅田将暉さんが主役を張った「共喰い」で初めて出会い、つい先日多部未華子さんの「空に住む」で二度目の出逢いをしただけの初参者です。

映画監督は、そのデビュー作に自分の持つ全てをぶつけるという。
小説家も同じだ。
「Helpless」、わずか80分の処女作の衝撃は凄まじかった。浅野忠信さんも本作が初主演なのだ。
Helpless=無力。どうすることもできない。
絶望の果てから青山真治監督は北九州サーガ三部作(Helpless,EUREKA,サッドバケイション)を産み落とす。
今は心静かに、残り二部作を観ることしか出来ない。