あなぐらむ

白衣物語 淫す!のあなぐらむのレビュー・感想・評価

白衣物語 淫す!(1984年製作の映画)
3.0
我が(劇場での)ロマンポルノ初体験作品、「白衣物語 淫す!」。
未だになんと読むのか分かりません。「陵辱す!」が「こます!」だったのは、みうらじゅんのロマンポルノ検定で初めて知りました。(因みに検定は3級でした。賞状頂きました)

ロマンポルノ終期の看護婦もの、脚本は今ではNHKでも活躍の竹山洋。テイストは宇能鴻一郎なんだが、せっかくの美人ヒロイン・浅見美那の笑顔が最後までお預けになる分、さっ引かれた気分になってしまう(当時は初の成人館で舞い上がっていたが)。
この話、深作さんの「蒲田行進曲」のイタダキなんである。野上祐二が銀ちゃん、深見博がヤス。それにしてもウェットにすぎないか。企画は山田耕大さん。

助演は三崎奈美、江崎和代とこの頃のベテラン勢が脇を固める。監督はのちに「エクセレントフィルム」の主宰となる伊藤秀裕。これがデビューだが欲が無い淡泊な作り。ずっと謎だった伊藤監督のクマさんとの関係なんだが、助監時代からのものだったというのもご本人のエッセイで判った。
後に東宝からデビューして青春映画の佳作をものしていく渡邊孝好が助監督。
色々と過渡期だった事が分かる。