Norisuke

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたちのNorisukeのレビュー・感想・評価

3.6
迫力あるスタントでアクション映画を彩る影の主役、スタントウーマン達の想いをインタビューを通じて描き出すドキュメンタリー映画。
ワンダー・ウーマンに始まり、スパイ映画やマトリックス、マーベル系など、古くから現在まであるアクションシーンのスタントをする彼女達は常に明るく、マッチョで、強い女という印象を受ける。
でもそれは、スタントマンという言葉の方がしっくり来てしまう男社会な業界で生き延びる為の術であり、男がする時以上にキッチリと仕事をやり遂げ、育児や生活を捨てて撮影に打ち込まなくてはいけないなど、当時の苦労が彼女達の言葉の端端から感じられた。
スタントウーマン協会というものを立ち上げなければならなかったり、そこの役員になったら干されたりと、昔は大変だったんだろうなと思う。
アメリカ人って、マイノリティな立場で差別がしんどい時に、きちんと団結して、抗議して、状況を改善しようと頑張るところが凄いし、それをリスペクトという言葉で過度に褒め称えることもなく、でも内に秘めながら称賛している気持ちを示しているところもカッコ良かった。
ミシェル・ロドリゲスが出てくるのは、やっぱり彼女しか出来ないんだろうなぁ…
敢えて言うならば、もう少しだけ、技術的な話を観てみたかった気もする。昔はどうしてたのかとか、今はどうなのか…とか。
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