だーすけ

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたちのだーすけのレビュー・感想・評価

3.0
観ようと思ってから数ヶ月。すっかり忘れてた。
久々のドキュメンタリー。
主に撮影時点で存命の70年代以降に活躍した古のスタントウーマンや現在頑張ってる若きスタントウーマン達へのインタビューで構成。
1970年代より前は主に女優自身が危険なスタントも自らこなしていたこと、その後スタントという仕事が確立されてから現在に至るまでも女性蔑視、人種差別が横行する業界だってことは知らなかった。

ただ、何と言うか、古のスタントウーマン達は「昔はこれだけ酷かった。でも私は頑張った」って話ばっかりだし、現在のスタントウーマン達の発言も「今でも散々差別されてる。でも負けない」って話に終始しすぎてて、それはもちろん良くないことだし改善するために頑張ってることは素晴らしいことなんだけど、その話ばっかにしちゃうと面白くないよね。

ドキュメンタリーって、事実だけで構成されてるように見えて、どの事実を選んで(逆に言えばどの事実を捨てて)構成するかに監督の思想なんかが如実に反映されるものと思ってるんだけど、
その視点からすると、この映画で伝えたいことは「スタント業界の女性は不当に扱われ続けてきた歴史があり、性差関係なく実力で評価されるべき」ってことなのかな。
それ自体には一切反対しないどころか、むしろ向上させてあげてよ!なんで2020年代になっても、ましてや先進的な人権国家みたいな素振りをしてるアメリカですらそんななんだよ、とは思う。

ただ、映画としてはつまらん。
1アクションファンの悪い癖で「なんかすごいアクション観られるかも!?」と勝手に期待して再生した俺も悪い。
でも編集も構成も拙すぎるよ。途中で全く意味のわからない暗転があって、それがそのままだし。
ラストもよくわからんし。
エンドロールで流れる歌もダサいし。

かつての名スタントウーマンだったおばあちゃんの涙にはもらい泣きしたけど、それが無かったらもっと点数低いな。