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共謀家族のはのレビュー・感想・評価

共謀家族(2019年製作の映画)
4.1
娘を暴行した犯人を母と娘がはずみで殺害、それを知った父が映画知識を駆使して証拠隠滅を図る話。

映画を千本も観れば世界にわからないことなどないそうで。
朗報、2300本観てるワイ将全知を超える。
フィルマの人たち見てると全く観てない程度の数ですが。

殺された被害者に好意を持てる点が一つもないので、最初から家族に肩入れしてバレないよう応援させられる掴み。
観てる自分も共犯者の心情にさせられる仕掛けで感情移入しやすい。
タイの警察って本当にあんなに強権的でやばい感じなんですかね?

自分は作品のキーワード的なものがストーリーにしっかり絡まる構成の作品が大好きなので高評価です。
人間の曖昧な記憶や思い込みを利用したトリックも凄く気持ちいい。
参考にした映画の具体的なタイトルやシーンもしっかり語られていて、手抜かりの無さにも好印象。

敵となる警察署長もちゃんと能力が高く、キャラに根ざした発想で事件の真相を突き詰めて行くのが良かった。
クライマックスのところでは後少しで結果がひっくり返ってたかもしれない事の示唆があったのもすごく好き。
(あの裏側の損傷はなに? って突っ込まれてたら違う結果になってた)

人間の曖昧な認識を形にして見せるみたいな。
娯楽作品だと思いますが意図がしっかり組み込まれてて大変楽しかったです。
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