めたわに

共謀家族のめたわにのネタバレレビュー・内容・結末

共謀家族(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

映画を観て学ぶ。
自分もしてます。特に、ワニとかヘビとかクマの対処法、そしてサバイバル術なんかは、映画の間違った情報をいざと言う時の為に学ぶよう心がけています。

家族の父リー・ウェイジェは映画好き。娘のピンピンは議員の父と警察署長の母を持つ極悪息子スーチャットに犯され、スーチャットは助けようとしたピンピンの母に殺されてしまう。死体を埋めその犯行隠す為ウェイジェは映画で学んだ知識をフルに使う。尋問に対する対応方法、アリバイ作り、知人等の深層心理にアリバイを刷り込むテクニック等にドキドキさせられる。しかし、ウェイジェを目の敵にする警官や、署長の母(切れ者)のせいもあり、ウェイジェ家族は追い込まれて行く。スーチャットを埋めたハズの墓が暴かれるが、そこには警官が撃ち殺したヤギのみ。スーチャットの悪行を知らされた議員父と署長母は、ウェイジェが息子を殺したたことを確信したが、情に訴えせめて遺体はどこにあると問いただす。

中国映画だが(インド映画のリメイクだったんですね)舞台はタイ、内容はシリアスなのだが、どこかのどかな南国の雰囲気。被害にあった娘を思う家族と、悪い息子を持った家族、双方の家族愛がぶつかるヒューマンドラマ。人柄の良いウェイジェと切れ者で執拗な敵役の警察署長の母のキャラの好対照ぶりも面白い。

また殺されたスーチャットの死体は?の謎解きも最後まで我々に残してくれる。→多分警察署の床の穴の中(遺体は発見されたが場所は公表されなかったとある)。

テーマの権力による腐敗、社会格差、殺人等テーマの重さに反して、温かい雰囲気をまとう不思議な映画(やっぱりウェイジェの人柄のおかげかな)。一見の価値アリ。
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