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ザ・ホワイトタイガーのtのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ホワイトタイガー(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「光の国」であり、「闇の国」である現代のインドを映す。

冒頭の、車から見える道路沿いにたむろする貧困家族の様子が脳裏に焼き付く。

映画内で語られるインド社会の現状がどこまで本当かわからないが、インド系オーストラリア人であるアディカの原作であり、イラン系アメリカ人のバーラニが監督、映画化している。脚色はあれど、インドの格差社会、カースト社会の現状としてはリアルであり、メッセージも説得力があるだろう。

主要キャラクターそれぞれ個性的で魅力がある。特にアメリカ生まれのインド系であるピンキーの価値観としての、リベラル的・反差別的でありながら、インドの格差社会問題に対して根本が見えてない少しずれているところもあるキャラクターが印象的だった。

「ニワトリの檻」何とも象徴的でありながら、非常に印象に残る。そして最後の終わり方も、考えさせられる。ある種、貧困問題、搾取、格差問題の本質を突きつけられる。

簡単ではないシリアスなテーマを抱えながら、サスペンス的でもあり、コメディ的でもあるため、見やすい作りになっている。
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