まーしー

マスカレード・ナイトのまーしーのレビュー・感想・評価

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)
3.0
原作は東野圭吾の同名小説。『マスカレード・ホテル』の続編。

一流ホテルのコンシェルジュの山岸(長澤まさみ)と刑事の新田(木村拓哉)の掛け合いが売りの本シリーズ。
今回は、ホテル主催の仮面パーティーに現れる殺人事件の犯人を逮捕すべく、新田刑事が再びホテルマンに扮して潜入捜査を行う。

「ホテルに来るお客は仮面を被っている」——ホテルのスタッフはこう言う。
その仮面を守ろうとするホテルと、その仮面を剥がそうとする警察。
疑念を抱かず客の要望に応えるホテルと、客を疑うことで犯人を見つけようとする警察。
両者の対立を明確にしながらも、山岸と新田が解り合っていくところが良い。二人の共通の思いは、「お客さまを守りたい」ということ。

大晦日のホテルを舞台にするだけあって、怪しい人物が多く登場。そして、そのキャストが豪華。
・無茶な要望を繰り返す男性(沢村一輝)
・夫と宿泊するかのように偽装する女性(麻生久美子)
・不倫中の夫(父)とその妻子(勝村正信・木村佳乃)
・上述の不倫相手の女性(高岡早紀)
・挙動不審な行動が目立つ男性(博多華丸)
物語の進行とともに、彼らの仮面が剝がれていく。

そして、肝心のミステリー要素は時間との勝負。
犯人確保までの駆け足感、犯人の動機の唐突感はあったが、それなりに楽しめた。
ただ、個人的には、前述の豪華キャストが織り成す人間模様に見応えを感じた。

余談だが、友情出演の明石家さんまの扱いには笑った。前作では存在感が薄かったので、今回は前面に出てきたのかな。いかにもさんまさんらしい。