てっぺい

ブレット・トレインのてっぺいのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
3.5
【弾丸映画】
銃に刀にナイフが飛び交う疾走感満点の“弾丸”アクション。あの人のカメオ出演や笑いも満載で楽しく見れる。少しズレた日本愛も微笑ましい。この映画から“降車”する事は絶対に許されない2時間。

◆トリビア
〇日本では撮影は行われていない。(https://ja.wikipedia.org/wiki/ブレット・トレイン)
○英語圏では「ヒロ」と呼ばれている真田広之の見せ場のシーンで「HERO」の楽曲がかかる。(https://www.gqjapan.jp/culture/article/20220901-bullettrain-movie)
〇奥田民生やアヴちゃん(女王蜂)、坂本九やカルメン・マキなど日本人による楽曲が多数使用されている。(https://studentwalker.com/moviemusic-bullet-train#st-toc-h-12)
○監督のデビッド・リーチは、かつてブラッド・ピットのスタントマンを務めていた人物。(https://theriver.jp/bullet-train-director-interview/)
〇監督は、ジェフ・ズーフェルト名で本作に出演もしている。(https://ja.wikipedia.org/wiki/ブレット・トレイン)
〇ブラッド・ピットがカメオ出演していた『ザ・ロストシティ』の主演、サンドラ・ブロック、チャニング・テイタムも本作にカメオ出演。本作でテイタムが読んでいる本は、『ザ・ロストシティ』でサンドラが演じたロマンス小説作家、ロレッタ・セイジのもの。(https://lp.p.pia.jp/article/essay/37963/242487/index.html)
○伊坂幸太郎は原作の邦画化を断り続けていたが、伊坂作品の海外版権を扱うCTBが、ハリウッドのプロデューサーへの売り込みに成功し、本作の製作が決まった。(https://ddnavi.com/interview/1011360/a/)
○撮影は、新幹線の車内のセットで、窓の外にLEDスクリーンで日本の景色を投影して行われた。(https://theriver.jp/bullet-train-sanada-interview/)
〇当初はレディー・ガガもキャスティングの候補として挙がっていたが、『ハウス・オブ・グッチ』の撮影スケジュールとの兼ね合いで断念した。(https://ja.wikipedia.org/wiki/ブレット・トレイン)
〇ブラッド・ピットやジョーイ・キングら、本作のキャスト陣がバンドを結成した。(https://www.vogue.co.jp/celebrity/article/brad-pitt-joey-king-and-bullet-train-co-stars-formed-a-band)

◆関連作品
〇「デッド・プール2」(’18)
デビッド・リーチ監督の代表作。ブラックコメディアクションで、本作同様R15+指定。ブラピが超カメオ出演します。ディズニープラス配信中。
〇「ザ・ロストシティ」(’22)
本作でカメオ的出演をするサンドラ・ブロックが出演、ブラッド・ピットもこの作品にカメオ出演している。楽天TVレンタル可。
○「ファイト・クラブ」('99)
ブラッド・ピットの代表作の一つ。本作の監督デビッド・リーチが、この作品でブラピのスタントマンを務めている。Netflix配信中。

◆評価(2022年9月1日現在)
Filmarks:★×3.8
Yahoo!映画:★×4.2
映画.com:★×3.6

◆概要
【原作】
伊坂幸太郎「マリアビートル」(300万部発行、2010年「殺し屋シリーズ」第2作)
【監督】
「ワイルド・スピード スーパーコンボ」デビッド・リーチ
【出演】
「セブン」ブラッド・ピット
「オーシャンズ8」サンドラ・ブロック
「キック・アス」シリーズ アーロン・テイラー=ジョンソン
「ラスト サムライ」真田広之
「ホワイトハウス・ダウン」ジョーイ・キング
「エターナルズ」ブライアン・タイリー・ヘンリー
「ジョーカー」ザジー・ビーツ
マシ・オカ
「シェイプ・オブ・ウォーター」マイケル・シャノン
「スーサイド・スクワッド」福原かれん
【公開】2022年9月1日
【上映時間】126分

◆ストーリー
いつも事件に巻き込まれてしまう世界一運の悪い殺し屋レディバグ。そんな彼が請けた新たなミッションは、東京発の超高速列車でブリーフケースを盗んで次の駅で降りるという簡単な仕事のはずだった。盗みは成功したものの、身に覚えのない9人の殺し屋たちに列車内で次々と命を狙われ、降りるタイミングを完全に見失ってしまう。列車はレディバグを乗せたまま、世界最大の犯罪組織のボス、ホワイト・デスが待ち受ける終着点・京都へ向かって加速していく。


◆以下ネタバレ


◆痛快
ジャッキー・チェンにインスピレーションを得たという狭い空間でのアクション。ガラスをぶち破り、ホーネットを背負い投げ、モモもんだってぶん殴る笑。主役を食う勢いでカッコいい真田広之のソードアクションから、バトルは新幹線の車内外に発展。ブレーキ脱線で一気に全てが崩壊していくオーラスも見応えあり。元スタントマンのリーチ監督らしさが全開の痛快アクションが楽しめた。

◆笑い
機関車トーマスに例え続けるレモン(原作者の息子が好きな事から入れられた要素らしい)と、双子とは到底思えないミカンの痴話げんかはいつまでも見ていられた笑。ミカンが頭突きで車外から侵入するあり得なさに大いに笑わせてもらったし、ブレーキでスローに飛ぶレディバグの頭に小物がぶつかる細かすぎる笑いの演出もいい。ゲイキャラのチャニング・テイタムに、ほんの一瞬だけのカメオ出演だったもはやチーム・リーチのライアン・レイノルズにもニヤリ。

◆運命
“運命とは悪運だ”と語るレディバグ。水溜りにハマるわ、次々と殺し屋に襲われるわ、いつになっても新幹線から降りられず、最終的には襲われた原因が人違いだという悪夢笑。ブラピがそんなネガティブキャラの演出でつけたという白のバケットハットと黒縁メガネはいつの間にか消えていたし、景色が夜から次第に明けていく色の効果でも、レディバグの心情の移り変わりを演出していた。“悪運とは限らない”、アウディがぶっ潰されてもそう言い放ったラストにはなんだか心が晴れるような気分だった。

◆日本
冒頭の製作会社クレジットすらも日本語表記なのにはニヤリ。通して描かれる少しズレた日本感はいくらでも文句が言えるのだけど笑、そこはご愛嬌。富士山に五重の塔と、日本の美しい情景からネオン街、そもそも題材とされた新幹線、ウォッシュレットに翻弄されるブラピまで笑、日本愛である事に変わりはない。世界中に本作が“ズレている認識で”伝わることを祈るばかり。

引用元
https://eiga.com/amp/movie/96766/
https://ja.wikipedia.org/wiki/ブレット・トレイン
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