YasujiOshiba

ブレット・トレインのYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
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U次レンタル。23-28。なぎちゃんと口直し。これもワイワイいいながら。なんも考えずにブラピとドタバタ漫画を楽しむ。相方のマリアの依代がサンドラ・ブロックってところで拍手。ミカンはしぶとくていいな。レモンはいさぎよいのがよい。きっとイタリア系だろうな。チャニング・テイタムとかライアン・レイノルズが顔見せてくれるのも楽しい。お金かけたお遊びで中身が空白なのは『ハード・キル』と同じだけど、空白の覚悟と自覚と遊び心があるかないかがポイントよね。

追記:
ミカンのブライアン・タイリー・ヘンリーって、こないだ見たアップルTVの『その道の向こうに』(2022)でジェニファー・ローレンスの相手役ジェームズを演じた人だったのね。ジェームズから見ると、なんだか垢抜けしたキャラになってるけど、それはそれで親しみがあってよい。

原作は伊坂幸太郎の『マリアビートル』なのか。しかも『グラスホッパー』の続編。ちょっと『グラスホッパー』のほうに興味がわいてきた。こういう連関ってのは大事にしなきゃね。それにしても、今調べたら『ポテチ』(2012)とか『アヒルと鴨のコインロッカー』(2006)、あるいは『フィッシュストーリー』(2009)など、けっこう中村義洋&伊坂原作の作品を見てたわ。でも小説は読んだことがないな。読みたいかと聞かれたら、う〜ん、どうだろうか、映画でいいかなとも思う。読みたい本はほかにもあるしね...

追記2:3.15
備忘のために書いておく、偶然だけど、この映画も、口直しをした『ハード・キル』も、その前に見た『ちひろさん』も、それぞれがそれぞれに「父ー娘」を描いてた。

この映画ではマイケル・シャノン(ぼくは『テイク・シェルター』なんか大好き)とジョーイ・キング。ラスボスと娘のメンヘラぶり。ああこの親にしてこの息子。ジョークみたいだけどけっこうリアル。

『ハード・キル』はブルース・ウィルスとララ・ケントによる父と娘。そのぎこちなさって、おそらくは失語症でうまく演技のできなくなってきていたウィルスのカモフラージュ。でもなんだか虚実交りの奇妙な雰囲気から目が離せなかったんだよね。

そして『ちひろさん』ではリリー・フランキーと有村架純。「なんだかお父さんみたい」というセリフがハマりすぎていた。そしてあの屋上での擬似家族ぶりへの展開。でも偽りなんだよね。だからうまく落ちつかない。カデンツァにならない。父と娘って、結局のところ、娘が旅立ことで解決するしかないってことなんだろうな。

ところが『ブレット・トレイン』の場合の父と娘は、旅立っていながら、帰ってくるのが問題なんだろうな。殺そうとする娘。無視する父。それが息子なら殺し合うものなのだけど、ホワイトデスの息子はうつけもので、とてもじゃないけどそんな腹はない。その息子の代理をするのが娘ってことか。いやはや、ややこしい。
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