デビットリーチの悪趣味はここでも発揮。そこをもう少し我慢できればなぁという作品ではあるが、伊坂作品との融合だからか妙な面白さが出ていて何だかんだで楽しめた。
評論家が妙に楽しめると口揃えるのに物凄く納得いく。
列車モノってある種の密室劇なわけで…
この狭い空間で何をやっても良いかって言われるとそうじゃなく制約があるから面白いのに、思いの外かやりたい放題できすぎていて"列車"の醍醐味を放置した作りに拍子抜け。お陰でサスペンスとしてのハラハラ感は皆無だが、割り切り振り切った演出にニコニコ鑑賞できる。
まあ大前提に脚色なのか原作なのかが荒すぎてるので、真面目に観ると痛い目に合う。全編コメディだと思って何も考えずに見れば楽しめるかと!
何よりスーツケースの中身を中盤で明かした時点で物語は終わってる。というより結果的にあのケースの中身に固執する理由が見当たらない。笑
とりわけ最後でペットボトルの回想を入れるという謎センスがこの映画の全てを物語っている。紛れもないコメディ映画を作りたかったんだね〜
脇役に有名俳優使いまくりで驚いたが、その分のクオリティ管理はなされていた。
アクションのできる福原かれんにもう少し役を与えてたら画的にもう少し面白くなったんじゃないか。