みかんぼうや

ブレット・トレインのみかんぼうやのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
3.6
「キル・ビル」のエキセントリックな日本表現と取って付けたようなふざけてるけど真面目に見せかけたストーリー設定に大いに感化されつつ、分かりやすい乗り物系パニックアクションを新幹線を題材に描いちゃったおバカ映画。

「王様のブランチ」の特集で撮影現場を映していて、コロナ禍ということで日本での撮影はほぼ無く、この作品のほとんどがアメリカのスタジオ内のそれほど大きくないセットとCGの組み合わせだけで作られた(新幹線の窓の外に流れる日本の風景は新幹線セットの両脇に超巨大LEDスクリーンを設置し、そこに窓の外の風景を流したという)、ということを先に知っていたので、どんな映像表現に仕上がっているのか興味を持っていたが、現代の映像技術の力をまざまざと見せつけられた。

我々が知る新幹線とはちょっと違うが、駅のホームや新幹線の窓から流れる景色など、本当によくできていた(オープニングでブラピが東京の街中を歩く姿には、さすがに背景の違和感を感じたが)。

爽快感もあり、台詞もどこかお洒落で小気味いい。何よりも頭で考えず観ていて楽しめるおバカ映画なので、海外旅行の疲れた帰路に飛行機で観るにはちょうど良かった・・・と言いたいところだが、この痛快なアクションと映像を楽しむ作品を飛行機の小さなモニターとショボめの音響で観てしまったのはちょっと勿体なかったか。劇場かせめて家の大型テレビで観ていたら+0.3くらいはついたかな?と思う作品でした。
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