多様性とかいう便利な言葉があふれ、見えない枠組みがふえただけのようにも感じる。
なんでもカテゴライズしてしまう社会。
エッグドナーの登録会で出会い、同居することになる主人公の2人が、それぞれの軸足から見る自からを取り巻く社会を描く。社会の常識という見えない枠組みからの差別、偏見、遠慮。
エッグドナーに、そして社会に選ばれたいと願いながら、それに縛られていく2人が、誰のものでもない自分自身の人生を歩き出すことができるのか。
常識とか現実とか将来とかを前にして、自分はどうなんだ、どうしたい、どうありたいとスクリーンから問いかけられるような映画だった。