海老シュウマイ

Eggs 選ばれたい私たちの海老シュウマイのレビュー・感想・評価

Eggs 選ばれたい私たち(2018年製作の映画)
1.0
エッグドナーの話じゃなくなってるのは残念として、「選ばれる側」としての被害者性が持つ欺瞞をどこまで意識しているのか気になった。

確かに謎の30歳ラインとか、女性であることの肉体的、社会的生きづらさはわかるけど、
「選ばれない私」に対して、じゃあ俺と結婚しようってなったら断るんでしょ。てか通報するんでしょ。

選ばれたい(ただしイケメンに限る)という、実は選択する側、選択できる側にいる状況はそんなに悪くないよ。

それが同性愛のあたりの描写なんだろうか。選ばれたいけど、誰でもいいわけじゃないみたいな。(向こうとしても同性なら誰でもいいわけじゃない)
であれば、私のようなブサイクキモヲタおっさんに言い寄られて拒絶する話にすれば良かったのに。
毎月のこともそれは選択して「捨ててる」わけで。

今の恵まれた日本では、日々、何を食べるか、どんな仕事をするのか、どんな映画を観るか、などなどいろんな選択をして、誰しも選択肢を捨てながら生きていると思うので、なんだかんだで幸せなんだと思うけど。


あと、親に報告するしない(なぜか母親限定)は、親関係なくねっていう、よくわからない呪いにかかってる気もするし、
「斬新な映像」、「タブーに挑戦」も逆に既存の映像表現に囚われてる気もするし、
生卵を使った表現も、あれだけやられたらセリフで言われてるのと同じぐらいの圧だし、

テーマとして殻を破ろうって話なのに、とっても窮屈な映画の印象だった。