円柱野郎

オーストラリアの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

オーストラリア(2008年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

予告を見る限りでは「風と共に去りぬ」的なイメージの映画かと思ってたんだけど、実際に観てみるとそこまでの壮大さはなかった。というか風景も舞台装置も壮大なんだけど、ストーリー展開の詰め込み感が強すぎてどうも表面的にしか受け取れない。オーストラリア植民地の生活、白人のアボリジニ達への扱い、第二次世界大戦とホントに盛りだくさんなんだけどねえ。それぞれ独立したテーマでも映画に出来そうだなw
勝ち気な奥様を演じる主人公のニコール・キッドマンはハマり役。だけど話の勢いに乗って“お嬢様系”から“母親”へ変貌していくので、映画の冒頭とラストでは見た目以外は別人の様w まあ、そういう変化自体も“幕の内弁当”的な映画らしいと言えばそうか。牛追いを演じるヒュー・ジャックマンもワイルドな風貌が似合ってたね。彼らの間に立つことになるアボリジニの少年は、演技は「まあしょうがないか」という感じだけど神秘的な風貌は良い。そういう意味では風貌も行動も神秘的だったアボリジニの爺さん、キング・ジョージの雰囲気も良かった。
だけどやっぱり色んな要素が盛りだくさんすぎて、完全に溶け合うにはあと一歩のような印象もあるんだよなあ。宣伝で大作感を煽っている割には普通の映画でした。
円柱野郎

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