けーすけ

バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画をつくったら~のけーすけのレビュー・感想・評価

3.3
富士山の麓にある映画撮影スタジオ「バイプレウッド」。そこでは様々なドラマや映画が撮影されており、多くの俳優で賑わっていた。濱田岳は柄本時生や菜々緒らと自主映画の撮影を行っていたが、突如主演のチワワが脱走。撮影を予定していた蒸気機関車も急遽使用できなくなり、途方に暮れていた。そんな姿を見かねた松重豊、田口トモロヲ、光石研といった面々がお互いに協力して撮影を進めようと声をかけ・・・






ドラマ版は一切未見でしたが楽しめた一作。出演する役者陣もみんな本人役として登場。誰もがドラマや映画で一度は名前か顔は見た事があるであろう錚々たる名脇役(バイプレーヤー)ばかり。


冒頭から田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一らがドンパチを繰り広げるという豪華さで、タイトルも相まって「誰が出てくるのだろう」とワクワクさせられた。そんな任侠モノに出てきそうな風貌のおじさんたちがキャッキャやってるシーンが可愛くて可愛くて(笑)撮影現場楽しそうだったのだろうなーと想像させられました。

他に登場する役者の中には役所広司や天海祐希、有村架純といった主役級の方たちもおり、どこまで本気かボケかわからない虚実混じったような演技が繰り広げられさすがの一言。



バイプレウッドの各スタジオではドラマ等が撮影されているのですが、地方銀行の合併をめぐるドラマ『大合併』はそのまんま『半沢直樹』で、向井理、大倉孝二が演じる半沢のパロディシーンは爆笑必至。
『ドクターZ』では観月ありさが主演で、共演の滝藤賢一がこれまた好き放題やってて爆笑。

そのほか学園ドラマ『CTO~COOL TEACHER ONI to TSUKA~』やサスペンスドラマ『わたしの番です』などパロディ満載で、観ていてニヤニヤさせられる場面が多数。

それぞれに名バイプレーヤーが次から次に登場し「あれ?この人見おぼえあるけど誰だったっけ…」となる事もしばしば。ほんの一瞬の登場シーンだったりする事もあるので、エンドロールで「え?出てたの??」ってなった人もチラホラ。

正直なところストーリー自体は面白いとは言い難いペラっとしたものですが、続々と出てくる役者が気になり、また映画愛にあふれる作りでもあり、最後まで楽しく観る事ができました。
ほんと、これだけの人たちを集めるのも、スケジュール組み立てるのもたいへんだったろうな~と思わされる豪華さとなっております。


あと、冒頭でいなくなったチワワの代わりで風(ふう)という白いわんちゃんが出てくるのですが、何気に彼が主役では?というくらいに良いお芝居をしているのでそちらも注目ポイントです。可愛かったなあ~♪

「風」という名前は亡き大杉漣の愛犬からつけたらしく、映画の終盤の演出でこの映画が作られた意義を感じ涙がホロリ。
多くのバイプレーヤーの思いが詰まったステキな映画でございました。



どんな人が出ているのかが気になる方のために、出演者をずらっと列記しておきます(出典:wikipedia)。

田口トモロヲ/遠藤憲一/松重豊/光石研/濱田岳/柄本時生/菜々緒/高杉真宙/芳根京子/勝村政信/渡辺いっけい/近藤芳正/津田寛治/西村まさ彦/本宮泰風/菅田俊/小沢仁志/阿部亮平/安藤玉恵/石丸謙二郎/宇野祥平/大倉孝二/尾美としのり/加藤諒/金子大地/佐々木希/宍戸美和公/志田未来/杉野遥亮/醍醐虎汰朗/滝藤賢一/田中要次/寺島しのぶ/長谷川京子/林泰文/原田龍二/ふせえり/堀内敬子/観月ありさ/向井理/村田雄浩/森下能幸/りょう/六角精児/池谷のぶえ/宇梶剛士/岡田浩暉/小木茂光/高畑淳子/富田望生/波岡一喜/浜野謙太/本田博太郎/本田望結/升毅/吉田羊/利重剛/相島一之/稲葉友/井上肇/伊武雅刀/岡山天音/尾上寛之/木下ほうか/甲本雅裕/今野浩喜/渋川清彦/田中泯/玉置玲央/野間口徹/橋本じゅん/速水もこみち/本多力/前田敦子/前野朋哉/松尾貴史/水間ロン/六平直政/MEGUMI/岸井ゆきの/でんでん/ジャスミン:北香那/木村多江/北村一輝/有村架純/天海祐希/役所広司



2021/11/06(土) TSUTAYA DISCAS定額レンタルにて鑑賞。
[2021-086]
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