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マ・レイニーのブラックボトムのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

「ブルースの母」と呼ばれる、マ・レイニーのレコーディングの一日を描いた作品。

音楽映画なのかと思いきや、実際はレコーディングスタジオを舞台にした会話劇。
原作が戯曲という事で、舞台はスタジオに限定され、バンドメンバー達の会話が主に描かれていきます。

本作が遺作となったチャドウィック・ボーズマンの演技は鬼気迫るものがありましたし、マ・レイニーを演じたヴィオラ・デイヴィスの太々しい演技も印象深いものがありました。

物語としては、黒人の差別や搾取構造の問題が語られます。
白人に従順な黒人もいれば、白人を利用しようとする黒人もいるし、あえて横柄な態度を取る黒人もいる。
三者三様のスタンスながら、根底には白人への怒りや絶望があった事は間違いないでしょう。

ただ、黒人差別についての作品は、ちょっと見飽きてしまった部分があるし、文化盗用の問題にしても、この作品だけでは理解し難いかなと。
正直、会話ばかりで絵も変わらないので、映画としてはちょっと退屈に感じてしまいました。

勿論、差別問題が今も続くからこそ、こうした映画が作られているのは分かるんですけどね…。
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