門倉カド

ホムンクルスの門倉カドのレビュー・感想・評価

ホムンクルス(2021年製作の映画)
1.0
かなり難解。深層心理で紡がれる、異色の人間ドラマ。

【賛否両論チェック】
賛:「他人の深層心理」が見えるようになってしまった主人公を通して、人間の心が持つ闇の部分や、それが他人との関わりで変化していく姿に、思わず考えさせられる。
否:物語の内容はかなり難解なので、観る人を選びそうな印象を受ける。ラブシーンやグロシーンもあるほか、終わり方も若干の消化不良感がある。

 記憶をなくし、奇妙な生活を送る主人公・名越が出逢った、禁忌の実験。やがて他人の深層心理が、“異形な姿”という形で見えるようになってしまった彼を通して、様々な人間達が持つ心の闇と、それが他人とのつながりによって昇華されていく様が印象的です。
 また、忘れられていた名越の過去が、やがて思いもよらない形で明らかになっていくのも、どことなくミステリー要素があって、物語に惹かれるスパイスになっているのもステキです。
 額に穴を開ける手術がかなりグロイほか、ラブシーンもあったりするので、好き嫌いというか、観る人自体を選びそうな内容ではありますが、気になった方は是非。
門倉カド

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