みかんぼうや

くれなずめのみかんぼうやのレビュー・感想・評価

くれなずめ(2021年製作の映画)
4.0
「his」のレビューで書いた、個人的若手俳優3トップ藤原季節、若葉竜也、池松壮亮のうち2名が出演、さらに成田凌と高良健吾という好きな俳優たちが勢ぞろい。このメンバーが高校の同窓生というだけでキャスティングとしては満点な上に、「ちょっと思い出しただけ」でどハマりした松居大悟監督の作品だったので、勝手に期待値があがるあがる。

観終わった感想としては、映画として“凄さ”や“心動かされるもの”はなかったものの、普通に楽しめる青春ノスタルジックコメディという印象(設定は普通ではないが)。ただ、この大好きな俳優たちが男子校ノリで無邪気に騒いでいる姿をひたすらに愛でる作品でもあるので、このキャスティングとノリに魅力を感じない方には、つまらないのでは?と思う部分も多々あり。結構くだらない演出も多いので。他の方にどう映っているかが気になる作品。あとで他の方のレビューをじっくり見てみよう。

個人的には、いくらでも“泣かせられる題材”なのに、「号泣させようと見せかけて、おちゃらけて笑かす」ような“感動じらし演出”が多く、このテンポは結構好きだった。

ちなみに、ヒューマンドラマや青春物などのリアル設定に思いっきりファンタジー要素が入る本作のような作品は基本的にかなり苦手なのだが、私は本作の魅力を前述の俳優と男子校ノリと割り切って観始めたので、本作ではその“非論理的”な部分は珍しくも全く気にならなかった。

あと、前田のあっちゃん。AKB時代は全く興味なかったが、こういう形で女優として開眼しているのはいいですね。巧いというよりも惹きつけられる。

私自身が男子校出身で、こういうノリが好きだし、大学生活も含めて、この作品の登場人物たちの人間関係とオーバーラップすることが結構多かったので(成田凌に起きたことも含めて)、だいぶ甘めの点数になってしまった。ただ、同じ男子校ノリの青春ノスタルジック系でいくと、個人的には同じく藤原季節が主演する「佐々木・イン・マイ・マイン」に圧倒的に軍配が上がる(こちらは人生のベスト10に入れていますので)。
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