オリオン座を観測する為に早起きして裏庭の奥にある小高い丘を望遠鏡を覗く少年。
「パパ！飛行物体が降りてきた！」
あれよあれよという間に小高い丘が人類の行方を左右する決戦の場となる。
結構テンポよく畳み掛ける。
宇宙人侵略のシンプルな筋ながら、前半は50年代のマッカーシズムの影響か善きパパ、ママ、警官、隣人がいつの間にか悪の側に乗っ取られる恐怖。後半は軍と宇宙人とのおおらかな攻防戦。
ド派手でないが分かりやすさでそれなりに楽しい。
3D映画のつもりで準備したのに専用カメラが使えなくて仕方なく普通の映画になったらしいが、少年が連れていかれる警察署の内部のちょっと変なパースとか、異様に長い通路とかにその片鱗が見られる。
小高い丘も望遠鏡で覗く構図が多く多分3Dを意識したものだろう。低予算ながらその残りカスが美術的アクセントになってる。
宇宙人のビジュアルが「くだらねえー」と笑い飛ばすポイントであろうが自分には生理的に異様に気持ち悪い。
金魚鉢に顔だけのボス。もう何色かわからない鈍く輝く色で塗られた顔になぜか恐怖感じる。
宇宙人の手下の姿も雪男のでっち上げ映像の失敗版みたいだが、その大きさが絶妙に怖い。
その感覚は人それぞれだとは思います。
