QTaka

閃光のQTakaのレビュー・感想・評価

閃光(2018年製作の映画)
3.3
未来とか、過去とかより、今、現在を生きているだけの二人。
その、刹那な時間とその場所が描かれている。
そこには、一体どんな空気が有ったのだろう。
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石橋監督の作品としては、ちょっとアダルトな作品。
年齢層が高めってこと。
新潟から出てきた男と台湾から来た女の子。
東京は、流れ着いた場所。
そこで出会った二人というのも、運命というより偶然。
共通点も無く、共有するものも無い。
ただ、二人で過ごす時間がそこに浮かび上がってくるだけ。
窓際の万年床で、陽溜まりの中の二人。
花火の閃光にの中で戯れる二人。
その頬を撫でる風は、どんなふうだったのだろう。
不安や孤独を抱えながら生きる二人。
寄る辺のない二人の明日は?
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描き出された男と女の姿。
その描き方は、やはり石橋監督らしい優しさに包まれていた。
それは、寂しさを隠せない二人を見守る視線のようだった。
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