閃光の映画狂人のレビュー・感想・評価

昨年観て心の琴線に触れた『左様なら』の監督による短編、U-NEXTで観れる他の短編作品も全て鑑賞済み。
人生の幸福な瞬間は閃光の瞬きのように一瞬で過ぎ去ってしまう、「別れ」を主題に据えてきた石橋監督らしさが凝縮された一作。
撮影は写真家の柴崎まどか、フィルムカメラのようにフォトジェニックで90sな色味と美しく繊細な光の射し方がエモい。
街中で戯れ合う二人の自然な会話や空気感が心地良かった。
郷愁を呼び覚ますアイテムとしての花火は安易だがグッとくる、監督の映し出す世界観が好きだ。