Tラモーン

閃光のTラモーンのレビュー・感想・評価

閃光(2018年製作の映画)
3.7
和也(田中一平)は30代のフリーター。別れた元カノとバーで飲んでいて、彼女が結婚することを聞かされる。どことなく凹んだ気持ちの帰り道、夜中の公園のブランコで1人遊んでいるユエファ(葉媚)を見つけ、声をかける。なんとなくお喋りをしていると突然のキス。2人の閃光のような日々が始まる。


本当に一瞬の閃光のような、淡くてキラキラした日々を描いた作品。
和也は30代でフリーターであることにどこなく焦りを感じていて、かつ未練のあった元カノの結婚で現実から逃れたくなっていたんでしょう。
対するユエファも台湾出身の孤児でキャバ嬢。そうして生きていくしかなかったんだろうという現実味もなんだか苦しいし、彼女も何もかも嫌になって逃げ出したかったんだろう。

思わせぶりな態度をとる元カノと、それを見たユエファとの喧嘩も、次の日の朝の仲直りも、吉野家の牛丼も妙にめちゃくちゃリアル。

2人のキラキラした甘酸っぱい日々と、それと対極にあるような決して明るい未来が見えるわけではない2人の人生がなんとも言えない気分にさせる。

多分和也はユエファに未練を抱えたまま生きていくし、ユエファは和也との日々をいい思い出にして生きていくんだろう。


台湾出身の女優さんの葉媚がめちゃくちゃ可愛かった。
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