阪本嘉一好子

Same Same But Different(原題)の阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

Same Same But Different(原題)(2009年製作の映画)
4.9
本当の話(2006にベンは雑誌に投稿した)らしく、映画の最後でベン(Benjamin Prufer)は最後に、 Sreykeo Solvanとカンボジアのプノンペンで結婚して、子供が一人いると。でも、 Sreykeo Solvan.のエイズがどうなったか、そして、 ベンがエイズになっているかという情報は何も書かれていなかった。

ベン(デヴィッド・クロス)はドイツの兄が働いている会社でインターンをしている大学(高校?)を卒業したばかりの青年で、友達とカンボジアに旅行にでかけ、そこで Sreykeo Solvanにあう。彼女はプノンペンのバーで売春婦をしながら家計をささえている21歳の女性で、二人は恋に落ちた。その後、ベンはハンブルグに戻ったが、テレビ電話で Sreykeo Solvanがエイズになったことをしる。ベンの兄はエイズ検査を勧め、会社の保険を使えるようにする。

当時カンボジアではエイズのためStavudineという薬を取るがタイにいけばもっと良い薬、AZT (これは現在でも使われていて長生きでき、より健康的になる薬)を買えるとわかりバンコックへ。ベンは彼女のため、処方箋薬をかったり、母親に食事代をあげたりして、家計を助ける。彼女の父親は家族のために家を建てることを要求する。カンボジアで娶る(一般的?)には家族全員を養わなければならないし、家族のための家も建てなければならないんだなあ。ベンはSreykeo Solvanのための費用を払い、もうお金がないと伝える。ベンがカンボジア人なら、馬車馬のように働かなければ生計をたてられない。ドイツ人だからSreykeo Solvanの家庭はもっと要求するのかもしれない。この辺は理解できない。
ハンブルグのベンの兄は金をあげるから、この経験談を書いてメディアに載せよと。当時、エイズ患者との愛の物語りはきっと有名になり購読されると思ったのに違いない。ベンは拒否し、兄のコネで、仕事でクアラルンプールのホテルに来る。兄のガールフレンドに、Sreykeo Solvanに会って、二人の関係をどう清算するか決めた方がいいとアドヴァイスを受け、仕事を含めて一度、別れたSreykeo Solvanに会いにクアラルンプールへ。
その会議に席でSreykeo Solvanは娼婦でエイズを持っていると皆の前で場違いな告白、そして、席をたつ。ベンは一大決心をしたようで、Sreykeo Solvanを追う。ホテルはSreykeo Solvanの滞在を拒否する。(エイズだから)ホテルに泊まれないという。しかし、そこで、ベンは『Sreykeo Solvanは婚約者だ』という。

その後、ベンはカンボジアで仕事を見つけるが、ベンのドイツにいる家族のサポートはとても大きいのがよくわかる。
この家族で育ったことが、ベンの性格に大きな影響を与えていることがよくわかる。このSreykeo Solvanの家族のように、ベンの援助を100%あてにしているし、カンボジアで稼ぐことになったベンにとって、収入が多いわけではないので、大変だろう。エイズの治療も当時どれだけ進んでいるか知らないが、並大抵の費用ではないだろう。
それでも、何よりもSreykeo Solvanへの愛が強かったということだ。素晴らしい。こういう結論になったのは愛の他に何もないでしょう。