asa

ライフ・ウィズ・ミュージックのasaのレビュー・感想・評価

3.3
「愛とは何か」ってまとめちゃうとありきたりな気もするけど、まさにこの映画の軸はそこだったと思う。ハンデキャップに悩まされながら、決して楽とも楽しいとも言い切れない人生を送りながら、そんな人たちの中にある優しさを寄せ集めたような作品だった。
最後のワンちゃんには泣いちゃった。

自分を愛せなきゃ人を愛することはできないけど、人に愛されることで自分を愛そうと思いなおせることもあるんだ、っていうメッセージもあったのかな。

好きになるって、やっぱり2人の気持ちの確認ができてからの方が厄介。相手を尊敬するほどに自分の嫌な部分がどんどん見えてくるし、近づく中でそれを相手に見られて遠くに行かれてしまうのも怖いし。自分とも他人とも、人と向き合う中で痛みは避けられないなぁ、と改めて実感した。だけどそれをいつか遠い過去として思い返したとき、自分を愛した人がいて、自分もその人を愛しそばにいれた幸せにすっかり包み込まれてしまうんだろう。
鮮やかで、優しい映画だった。
asa

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