bukie

キャラクターのbukieのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
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考えるほど不快さの増す、気味も後味も悪い映画だった。(考える余韻のある、という意味で)

山城と両角の殺りあうシーンが要だったように思う。
両角が山城の胸に刺そうとした包丁が落ちたのは防弾チョッキに当たったからなのか?
落ちた包丁を拾った山城が最初に両角に刃物を向けたときは正当防衛だと思ったが、警察官が大声で止めようとしても刺そうとした山城の眼は殺人鬼そのものだった。
その瞳に恐怖や戸惑いが全くない。(と思わせる芝居がすごい)
警官が発砲しなければ、そのまま殺していたのではないか。また、その衝動を抑えられない自分を自覚してしまったかもしれない山城。

右手を刺された山城が病室で清田を描くのだけれど、一度人を刺すことを経験してしまった自分を、絵を描くことによって以前の自分に取り戻したかったようにも思えた。
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