ウィンプスハンター

キャラクターのウィンプスハンターのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
3.7
《創作された殺意と、生まれながらの狂気。》

公開時から気になっていた作品。
SEKAI NO OWARIは表記が世界の終わり時代に良く聴いていました。
バンプ、ラッドの流れを汲むようなロックバンドだなと思ってたのに、気付いたらめちゃめちゃ違うところに行ったなぁ…
そんな中でもフカセの目のイカれ具合。
あれは初期のMVから狂気を感じていました。

そんな彼が殺人鬼を演じるのはピッタリだなぁと。
喋らない目だけの狂気は良かったんですが、喋ると少し小物感が出てたように感じたのは俺だけですかね(笑)

絵は上手いのに悪役の書けないサスペンス漫画家。
そこに偶然現れた本物の殺人鬼。
それを元にキャラクターを作り漫画を書く。
このストーリー展開は物凄く面白かったです。
更にその後のストーリーを書いて、逆に殺人鬼側がそれをトレースして事件を起こしていく流れとかも抜群に惹かれます。

このメジャーキャストでサスペンスって言っても生ぬるいだろうと思ってたんですが、キチンと見せるタイプのサスペンスだったのは良かった点です。

ただストーリーの変な所でイチイチ引っ掛かるんですよね。
すげぇ細かいことなんですが、日本でたった一年でグロいタイプの漫画でそんな稼げるか?って(笑)

後、フカセのキャラが逆に作り込み過ぎてる気がしました。
特に部屋がいかにも過ぎました。
出身とかもあの設定なら完全に身元不明の方が不気味で良かったかと。

そういう細かいところが気にはなるけども、邦画でこのキャストでこのクオリティはちょっとビビりました。
まだまだ邦画も行けるじゃん!と希望の持てる一作でした。