MaShiro

ジョゼと虎と魚たちのMaShiroのレビュー・感想・評価

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)
3.9
日本の犬童監督、渡辺あやさん脚本の「ジョゼ…」が好きすぎるのでどうしても厳しめに観て比べてしまったが、結局は違う作品としてとても良かったと思う。

日本版はとにかく渡辺あやさんの脚本が素晴らしいし、美術や衣装、あと脇役の方たちのキャラクターが大阪ということもありみんなもれなく個性的でいい味をだしていたし、なんといっても池脇千鶴の大阪弁が切なさを際立たせていた。
恒夫の実家に行く道中でだんだん恒夫の気持ちが変わっていくさまがリアルに描かれていて、「この世で一番エッチなこと」をしたあと二枚貝のベッドでジョゼが別れの予感を感じとる心の声が超切なかったり。。
大きな違いはそのあたりの生々しさのあるなし。

韓国版はからだが結ばれるシーンもなく、元カノにビンタされることもなく、変態隣人もいなくて、美しい四季に音楽をのせて淡々と描いている。
比べると物足りなさはあるものの、二人の関係も別れもエンディングの曲も含め美しく仕上がっている。
例えると日本版はプルコギで韓国版は冷麺かな…?
あと、ジョゼ役が実年齢38才のハンジミンと聞いて大丈夫か?と思ったが全く違和感なく観れた。
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